群衆の正義_01


まるはし150


群衆の正義_02

群衆の前で金に汚い貴族に恥をかかせることほど、愉快なことはそうそうない。ワシは人々の父だ。人々は誰よりもワシを敬うのだ。
我が宮殿を真の宮廷と考えたことは一度もなかった。ワシが唯一大事だと思っていた王座は、大衆を見下ろしていた。その王座にいる時は、ワシとワシを敬愛する輝かしい群衆との間には何の障壁も存在しなかった。ワシは群衆の父で、群衆はワシの子供達だった。
ワシが群衆の目の前で種族の穢れを裁いたのもそこだった。そやつらの富を群衆に投げた時の情けない泣き声。そやつらは気づいたのだ。この地に安全でいられる場所などないと。そやつらが苦しめた者達に安全でいられる場所がなかったように。
ワシはその泣き虫どもを群衆へ1人また1人と投げ込んだ。群衆は歓喜の叫びを上げてそやつらのローブを剥ぎ取り、宝石ももぎ取った。