小島監督の期待の新作「デス・ストランディング」の序盤をプレイした。発売前は「繋がる」がキーワードと言うこと以外は謎の多いゲームで、小島監督自身もゲームをよくわかっていないと言う発言もあった。しかし、実際にプレイしてみるとキャストがハリウッド映画俳優を多数起用していることもあり、まるで映画を見ているようなプレイ感だった。
特にプロローグはほぼイベントシーンであり、プレイヤーが自身でプレイする場面もバックに映画のようなBGMが流れ、映画のワンシーンのような演出に一気に引き込まれた。
筆者は普段、FPSと言ったシューターやアクションゲームを良くプレイすることもあって、イベントシーンの多いゲームは苦手だ。しかし、プロローグでこの世界で何がおき、主人公サムが何をすべきなのかを明確にし、多くの謎を提示することで一気にデス・ストランディングの世界に引き込んでいく。まるで名作映画のようなプロローグだった。逆にこの手の物語が好みでないのであれば退屈なゲームになるかもしれない。
小島監督は発売前にデス・ストランディングは今までにないゲームだとも説明していた。どのあたりが今までにないゲームかと説明するのは動画や画像、言葉では難しい。動画やスクリーンショットだけを見ると、ありふれたTPSに見えるかもしれない。しかし、実際にプレイしてみると今までにあまりないタイプの新しいゲームだと言うことがわかる。
主人公サムは運び屋であり、世界を繋ぐためあらゆる荷物を運ぶ。それは人々が必要としている物だったり、大切な思い出の品、冒険に役立つための道具や武器、そして人までも運ぶ。サムが運べる重量には制限があり、全てを持ち運ぶことはできない。人々から依頼された物にも重量があり、それを届けるための道中にも危険が待ち受けている。その危険や困難を乗り越えるための道具も必要だ。たくさんの物を一遍に運ぼうとするとものすごい重量になり、移動が困難になる。荷物が重くなればサムの移動速度は遅くなり、スタミナも奪われる。物には重さだけでなく形や大きさもある。たくさんの物を運ぼうとすれば背中に積み上げる必要がありバランスを崩しやすくなる。たくさんの荷物を持った状態で戦闘を行えば荷物は崩れやすく、荷物が落ちれば衝撃を受けて荷物は破損する。これが基本となるゲームの根幹であるが、説明だけを聞くと退屈そうに聞こえるかもしれないが、これが以外と面白いのだ。
退屈そうに聞こえる原因はいわゆるお使いゲームに聞こえるからだろう。多くのゲームではクエストやミッションと称しお使いをさせるだけのゲームが多い。お父さんが倒れたからあの山から薬草を採ってきて欲しい。これを隣町のメアリーに届けてくれないか?ある程度ゲームをプレイしたことがあるゲーマーならもっともらしい理由をつけただけのただ荷物を運ぶだけのゲームをたくさんやってきただろう。しかし、デス・ストランディングは荷物を運ぶことが目的であって、その理由はいらないのだ。(もちろんお父さんが倒れたから山から薬草を採ってきたり、隣町のメアリーに大切なものを届けると言うような理由はある。)
この荷物を隣町のメアリーに届けるためには、川を渡り、崖の多い山を登らなければいけない。道中にミュールたちのエリアも通らなければいけない。川を渡るには橋を架ける必要がある。なら、橋を架けるための道具を持っていこう。この川は橋を架けなくてもはしごを掛ければ渡れる。橋を架けたいが橋を架けるための荷物は重いから持っていけない。この山は崖が多いからロープ用パイルをたくさん持っていこう。このルートはミュールたちがいて戦闘になるかもしれないからボーラガンを持っていこう。このルートは平坦な道が多いからトラックで行ける。トラックで行くならついでにセーフハウスを作っておこう。と言うように、ただ荷物を運ぶだけだが、その過程にはさまざまな方法が存在する。確かに爽快なアクションゲームではないが、その過程の思考を楽しめるプレイヤーにはお勧めできるゲームだ。
そして、デス・ストランディングのもうひとつの魅力は緩いオンラインの繋がりだ。プレイしているとこの崖を降りるためにはロープが必要だがロープを忘れてきたと言うような場面を体験するだろう。そんなときにふと周りを見ると崖にロープが垂れ下がっているのだ。それはどこかの誰かが垂らしたロープだ。川を渡ると早いのに水濡れ注意の届け物を運んでいて周りを見ると橋が架かっていたりもするのだ。このようにオンラインで他のプレイヤーと繋がっている。自分の架けた橋を誰かが渡るとログが表示され、それが役に立ったのならイイネが貰える。自分が落としたアイテムを誰かが拾い届けられたり、誰かの作りかけの橋を自分が完成させたりとオンラインの繋がりを感じられる。たいしたことではないように思えるかもしれないが、これがゲームをプレイしていてちょっとだけ嬉しいのだ。
小島監督の期待の新作と言うことで既に購入してプレイしている人も多いだろう。しかし、新規IPで様子見で購入を迷っている人がいるのであれば是非手に取ってプレイしてみて欲しい。
小島監督の最新作デス・ストランディングはPS4で2019年11月8日、PCで2020年初夏に発売予定だ。
記事:稲森
コメント
コメント一覧 (28)
とにかく退屈
まるはし
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まるはし
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こう言うのもアリだと思うようになってきた。
まるはし
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まるはし
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それと落ちてるもの全部拾って届けたくなるタイプの人はなかなか進まなくなりますね。
やっとバイクが解放されたところだから快適になってどう変わるかすごく楽しみ。
まるはし
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まるはし
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まるはし
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まるはし
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まるはし
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まるはし
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まるはし
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まるはし
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まるはし
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そのへんのバランスも上手いこと考えられてる
とはいえこれ最終的にはみんな建造ばかりに夢中になって過疎化していくように思う
建造はやればやるだけ他人から評価してもらえるのに、
配送は地味で面倒で頭も使うのに感謝されるのはNPCから
両方がいないと成立しないコミュニティでこのバランスの悪さは・・・
まるはし
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まるはし
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操作感とストランドシステムはけっこういいよ
まるはし
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まるはし
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せめてマスターベーションって言ってやれ・・・
まるはし
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まるはし
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はまってるやつはこんなとこにコメントせずに
せっせと運んでるからね
あんまりアテにしないほうがいい
まるはし
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皆も押してみ?
まるはし
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