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オープンワールド時代劇アクションアドベンチャー「Ghost of Tsushima(ゴーストオブツシマ)」は日本刀での戦闘の拘りと刀を使いこなすプレイ映像を2つ公開した。

生涯を費やして武士道に則り鍛錬してきた境井仁だが、対馬に押し寄せた無数のモンゴル兵を前にしては十分ではなかった。モンゴル兵から故郷を守るには、完全無欠の武士すらも超える存在となる必要があり、それがゴーストオブツシマのストーリーの中心となる。

説得力ある日本刀での戦いの描写の鍵はスピード、鋭さ、正確さ。

日本刀の重さは2、3ポンド(1~1.5キロ)程度で西洋の刀剣と比べて軽い。刀での剣戟では素早く斬りつける攻撃が中核となる。ゲーム内の攻撃モーションはモーションキャプチャーで実際の動作速度を反映しているが、実際の動作速度が予想しなかった問題を引き起こした。あまりの速度にプレイヤーが反応できなかった。

人間の反応速度は想像より遅く、視覚的な刺激へ反応するのに、それが単純なものであっても約0.3秒かかる。この反応速度に個人差はない。刀での戦闘デザインの作業はこの反応速度の限界への対応に費やされた。プレイヤーの攻撃が速いことには何も問題はないが、NPCの反応速度を人間並みにするととても見られたものではない。プレイヤーの攻撃はいくらでも早くできる一方でモンゴル兵の攻撃はプレイヤーが反応できる速度でなければならない。そのため開発初期のゲームバランスは崩れていた。

プレイヤーの反応速度は限界がある一方で、プレイヤーの予測の速度には限界がないことに気づいた。敵が一連の攻撃を始める場合、プレイヤーは最初の攻撃に反応できるだけの時間を与える必要がある。それに続く攻撃は予測できるので、はるかに速くしても問題がない。本作には五連撃を繰り出す兵がいるが、最初の一撃目さえプレイヤーが反応できる速度なら、続く四連撃はもっと高速でいいのだ。

この法則は複数の敵がたたみかけるように攻撃してくる場合にも適用できる。ひとりの敵が攻撃を仕掛けてくると同時に、別の敵が武器を振りかぶってもいい。仁がぎりぎり対処できるタイミングになるようにそれぞれ調整した。



二つ目のポイントは日本刀の鋭さ。仁が使う境井家の宝刀は、触れる物を切り落とす刃を持つ三尺三寸の長刀だ。時代劇ではどれほどの強敵でも数回斬りつけるだけで命が奪われた。あの感覚を再現したかった。敵が多くのダメージに耐えられたり、何度も斬りつけなくては倒せなかったりすると刀の鋭さを感じられない。かといって、仁だけをこの法則の例外にしてしまうとバランスが崩れてしまう。仁もモンゴル兵も互いの攻撃を軽んじることができない。こうなって初めてバランスが取れる。開発終盤になって、モンゴル兵への受け、受け流し、回避をしっかりと取り込むことに成功したとき、ついにダメージ問題を解決した。切れ味鋭い武器と攻撃的な敵によって、本作のプレイは常に死と隣り合わせのものとなった。

最後の重要ポイントは動きの正確さだ。仁がプレイヤーの入力を瞬時に実行し、素早い攻撃は素早く発生するようにしなくてはならない。大技を出そうとしている途中でも、状況が変わればすぐに動作をキャンセルできることは高度なプレイの実現に欠かせない。

防御の基本はシンプルでL1ボタンを長押しすれば、攻撃を防ぐことができる。さらに当たる直前のタイミングでL1ボタンを押すと、敵の攻撃を受け流せる。攻撃を受け流すと、敵の攻撃を防ぐだけでなく、敵を弾くため反撃しやすくなる。さらに、受け流しが成功すると仁はいくらか気力を回復する。気力があれば、武士の意地により仁は痛みやケガを耐えぬことができる。また、技を身につけていくと、命中する瞬間にL1ボタンを押すことで発生する完璧な受け流しが行えるようになる。敵は大きな隙を見せ、仁の反撃で大ダメージを受けるとともに、仁の気力は大幅に回復する。



上記映像は、敵の間を塗って移動しながら、型を切り替えていく。仁は「石の型」で剣を持った敵を素早く片付けると、素早く「水の型」に切り替え、盾を持ったモンゴル兵の構えを崩している。

Ghost of Tsushima(ゴーストオブツシマ)は7月17日にPS4で発売日予定だ。


記事:稲森
情報:playstation